大学入試
アドミッションポリシー
分子生物学は、生命の仕組みを分子のレベルで解明しようとする学問分野です。化学の立場から生物を構成する物質の構造と機能を研究する生化学と密接に関連しており、医学・薬学・農学・バイオテクノロジ-など他の学問分野を展開するための重要な基盤となっています。「ヒューマンゲノム」や「イネゲノム」など、今や多くの生物の全遺伝子情報(ゲノム情報) がプロジェクトとして次々に明らかにされる時代となりました。分子生物学科では、ポストゲノム時代の課題として、植物や細菌のゲノム情報を基に、新規遺伝子の遺伝学的探索や機能未知遺伝子の機能解析、ゲノム全体の網羅的解析など、分子遺伝学・生化学に加えて情報科学を活用した研究を進めています。
分子生物学科では、4 年間を通して分子生物学を体系的に学ぶカリキュラムとなっています。1 年次では、専門英語テキストを用いて学ぶ生物英語Iをはじめとして、分子生物学と生化学の基礎となる専門科目を重点的に学びます。2・3年次では、専門的な分子生物学の講義と実験、4 年次では1 年間かけて卒業研究に取組みます。卒業研究では、学科の各研究室で進められている第一線の研究に参加して、一人ひとりの研究テーマを追究します。
卒業生は、4 年間の勉学でつちかった専門的知識・技能を生かして、広く社会に貢献しています。卒業生の約70%は引き続いて大学院に進学してさらに専門知識を深め、研究活動を論文としてまとめます。埼玉大学大学院理工学研究科のほか、一部は他大学の理・農・薬・医学系大学院にも進学しています。本学科・大学院の卒業生は、大学や官公庁の研究所や、製薬・食品などバイオ関係企業の研究・開発に関連した分野で活躍しています。また、理科の教員免許を取得して、高等学校の教員になる卒業生もいます。
分子生物学科は、生命の仕組みに興味を持ち、生命の不思議さを探究したいという強い意欲をもつ学生を求めています。そのため、大学入試センター試験の5 教科7 科目に加えて、個別試験前期日程では、総合問題によって生物学を中心とした自然科学の内容についての知識、理解力、論理的思考力、表現力等を総合的に判定します。ポストゲノム時代の分子生物学を新たに展開するには、生化学・生物物理学・情報生物学など化学・物理・数学に基づく専門分野の知識が重要で、これには基礎的な自然科学全般の学力が必要となります。さらに、分子生物学が関わる産業・研究は国際的なレベルで進められており、英語で論理的なコミュニケーションができるようにならなくてはいけません。そのため、個別試験後期日程では、外国語・数学と、理科では生物・物理・化学から1 科目を課しています。
分子生物学科は、意欲ある学生の皆さんを迎え、お互いに刺激しあう活気のある勉学環境で、皆さんの個性と才能を大きく伸ばすことをめざしています。
埼玉大学理学部のアドミッションポリシーに関しては、以下のサイトをご参照下さい。